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前の記事では単純に輪状甲状筋を鍛える手段としてファルセットの練習法を紹介しました。
今回は、喚声点を滑らかに移動してブレイク(高音で不自然にひっくり返ること)を目立たなくする練習です。
基本は前回のように息漏れのある裏声とない裏声の使い分けです。

まず、自分が楽に出せる地声での限界音域を知りましょう。
私は非常に声が低いのでmid2B~Cが限界でした。
自分の限界が分かったらその高さより上の音域は息漏れのある裏声を使うようにして音階練習をしましょう。
最初はスムーズに切り替えることができないでしょうが、すぐに慣れます。
切り替えに慣れてきたら、裏声と地声を混ぜることを意識してそのまま音階練習を続けてください。
私の例で言うなら、mid2Aから裏声の準備をしてB、Cで混ぜるように発声し、それ以上は裏声で発声する。
といった感じです。
次第に不完全なミドルボイスの原型ができてくるでしょう。

次は同じことを息漏れのない裏声でやってみましょう。
息漏れのある場合と違うのは、声帯をしっかり閉じておかなければならないことです。
まずは自分の限界まで地声で、それ以上は裏声で。
慣れてきたら混ぜることを意識して。
息漏れがない裏声はどちらかというと地声高音ミックスの方向性です。
また、方向性は同じとはいっても続ければ地声高音ミックスが身につくというわけではありません。
良い練習にはなりますが。
ここでは輪状甲状筋を鍛えるために息漏れ→息漏れがない というステップを踏んだ練習をしているだけです。

当然、最初からできるものではありません。
この練習だけでなく、様々な練習と並行して数週間~数ヶ月前、もしくは年単位で取り組みましょう。


また、最初はある程度力まないと感覚が掴めないというのを聞きました。
感覚を掴むためとはいえ、余分な力を入れることはあまり勧められません。
なぜ力む必要があるのか、恐らく声帯閉鎖を誘発するためだと思われます。
声帯閉鎖についてはまた別の記事にて説明できたらと思います。
参考になる裏声サンプル